現金だけがお金じゃない。現金通貨と預金通貨の違いとは?

2018年3月5日

お金」と聞いて、何をイメージするでしょう?

お金、現金

ほとんどの人が、「モノを買うための現金」を思い浮かべるのではないでしょうか。

それは決して間違いではありませんが、お金は経済用語の「通貨」を意味し、大きく現金通貨預金通貨に分けられます。

もちろんみなさんの銀行口座にある預金もお金なのですが、金額は預金通帳の数値でしか表されないため、現金に抱くイメージとは違うと思います。

また現金通貨と預金通貨はそれぞれメリット・デメリットがあり、役割も大きく異なります。

現金通貨・預金通貨のメリット・デメリット

現金通貨にはどんなメリットがあるでしょう。

あなたが普段現金を持つ理由を考えると、現金のメリットがみえてきます。

  • ほとんどの店でモノと交換できる
  • 持っている範囲以上を使えない(無駄遣いをしない)
  • その場で決算できる

では、デメリットについてはどうでしょう?

  • 持っている範囲でしかモノと交換できない
  • 持っていても金利がつかない
  • 支払いの際、多種の紙幣と硬貨を使うのが面倒
  • 大きな金額だと持ち運びに不便
  • 紛失の可能性がある
  • 紛失・破損したときに取り戻せない場合がある
  • インターネット通販などで現金手数料が発生する

預金通貨には現金のメリットはないが、現金のデメリットを補うのが預金だとわかります。

預金通貨のメリット

  • クレジットカードなどを介して、預金の範囲以上の支払いができる
  • 金利がつく
  • 細かな金額の買い物や送金でも、数字だけの移動なので容易
  • 大きな金額でも簡単に持ち運べる(カードや通帳として)
  • クレジットカードや通帳を紛失しても、再発行ができる
  • 通販などで手数料がかからない

預金通貨のデメリット

  • 預金でモノと交換しようとすると、別途クレジットカードサービスなどの手続きが必要
  • クレジットカードの決算は数カ月後に一括か分割になり、管理が複雑になる
  • クレジットカードなどで、預金金額以上のモノと交換できる(無駄遣いを促進)

お金とは債権と債務の情報

お金

これだけ性質の違う現金と預金が同じお金だと考えると、不思議ですね。

お金の一般的な役割であるモノとの交換券、価値の尺度や蓄積とは別に、ある共通のポイントを抑えると、お金の特徴がスッキリとわかってきます。

それが、「誰の負債資産か?」ということです。

まず現金から確認していきましょう。

手持ちの紙幣を見てください。

日本銀行券」と書かれているはずです。

つまり現金は日本銀行が発行しているため、日本銀行の負債(借金)となるのです。

なかなかイメージにしにくいのですが、政府が発行する国債が政府の負債(借金)であることは多くの人が理解していると思います。

それと同じことです。

現金通貨は日本銀行が発行して、あなたがその現金通貨を所有しているときは、日銀が債務者であなたが債権者です。

政府は国債を発行し、銀行が所有している場合は政府が債務者で、銀行が債権者となると同じ考え方になります。

硬貨は政府が発行するのですが、また別の説明を今後していきますので特に今は考えなくても結構です。

あなたが現金を使うと、資産が支払った相手に移りますが、債務者は日銀のままです。

そして、あなたが現金を銀行に預けたら債権者はあなたのままですが、債務は銀行に移ります。

あなたが銀行にお金を貸したからです。

預金は銀行にとっては負債(借金)なのです。

以上のことを考えると、お金の役割とは負債と資産の情報を明確にすることだとわかると思います。

預金通貨が金額のデータに過ぎないのに対し、データを実物化したものが現金通貨となり、重要なのは負債と資産情報、そして金額の情報なのです。

まとめ

  • お金には、現金通貨と預金通貨がある
  • 現金通貨と預金通貨には、それぞれのメリット・デメリットがある
  • お金には交換券、価値の尺度や蓄積以外にも、負債と資産の情報としての役割がある
  • 現金通貨と預金通貨は所有者の資産だが、それぞれ日本銀行と金融機関の負債になる

次の記事では、日本国内でどれだけお金が出回っているのかをみていきます。