現金通貨、マネーストック、マネタリーベースの推移

2018年3月5日

日本にはどれだけの量のお金が流通しているのでしょう?

日本銀行のHPから、 現金通貨である日本銀行券発行高や、お金に関するデータを調べてみました。

現金通貨量の推移

日本銀行券発行高
日本銀行発行高の1950年から2018年までの推移 出典:日本銀行

日本では、ざっと110兆円ほどの現金が流通しているようです。

右肩上がりで増えていますが、長い時間軸でみると2000年から2010年の伸びが鈍化しているのに気づきます。

現金通貨(紙幣)を発行できるのは日銀だけですから、その時期は提供量を抑えていたことになると思います。

その頃の日本はバブル崩壊後の経済低迷と円高に苦しんでいました。

何か関係あるのかもしれませんね。

マネーストックの推移

そして、世の中に流通する現金通貨と預金通貨を合計したのがマネーストックです。

2007年以前は、マネーサプライと呼ばれていました。

以下も、日本銀行のHPから得たグラフです。

マネーストック
マネーストックの2003年から2018年までの推移 出典:日本銀行

マネーストックも右肩上がりで、1000兆円に迫る勢いです。

単純計算で、現金が約110兆円だったので、約890兆円が預金通貨ということになります。

マネーストックは現金通貨と預金通貨の合計なので、国民の資産といいかえてもよいのかもしれません。

一方、現金通貨は日本銀行券なので日銀の負債、預金通貨は金融機関の負債になります。

ちなみに2003年以前のデータとは連続性がないため、2003年以降のグラフになります。

マネタリーベースの推移

そしてもうひとつ重要な指標が、日銀が供給する通貨の合計であるマネタリーベースです。

マネタリーベース
マネタリーベースの1970年から2018年までの推移 出典:日本銀行

マネタリーベースは、日銀が発行する現金通貨(紙幣)と金融機関と日銀が保有する日銀当座預金の合計になります。

2010年以降の急激な伸びが特徴的で、500兆円に達しようとしています。

これは量的緩和の影響で、日銀が金融機関から国債を買取り、通貨を民間に供給しようとしているためです。

日銀の異次元緩和との言葉が示すように、まさに異次元な金融緩和が行われているのです。

しかしマネタリーベースの増加に対し、マネーストックの伸びが比例していないのは、日銀からのお金が民間に流れておらず、日銀当座預金に貯まっていっているためです。

ざっとグラフを見ると、マネタリーベースが400兆円増えている期間(2000~2018年)でも、マネーストックは250兆円しか増えておらず、2000年以前の増加と比較しても大幅に増えているようにはみえません。

これで本当に金融緩和が成功しているといえるのでしょうか?

いずれにせよ、グラフで推移を確認することで日本のお金(通貨)の量が増え続けてきた様子がよくわかると思います。

まとめ

  • 日本には約1000兆の民間が利用可能なお金がある(マネーストック)
  • そのうち現金通貨が約110兆円、預金通貨が約890兆円
  • マネーストックは右肩上がりに増えている
  • 日銀の異次元緩和でマネタリーベースは急激に増えているが、マネーストックは急激に増えていない

次は、どうしてお金は右肩上がりで増え続けているのかを考えてみたいと思います。