GDPを使って超シンプルに説明する経済が成長する仕組み

経済の規模を表すのがGDPだと理解しても、実際にGDPが何を意味しているのかを理解している人は少ないと思います。

インターネットで「GDPとは」と調べても、専門用語をきるだけ排し、すんなりと頭に入ってくるように説明したコンテンツは少ないように感じます。そこで、できるだけ余分な情報を省き、超シンプルにGDPで実際の経済が成長する仕組みについて説明したいと思います。

GDPとは?

GDPはGross Domestic Productの頭文字をとったもので、日本語で「国内総生産」と訳されます。生産とはどれだけモノサービスがつくられたの意味で、GDPは1年間に日本国内でどれだけのモノやサービスがつくられたかの情報になります。

なぜGDPが重要なのかというと、その国にどれだけモノやサービスをつくる能力があるのかを知る指標となり、経済力をダイレクトに表すためです。

この20年間日本では、GDPがゼロ成長という異常事態にあります。日本以外の国は少なくとも20年間で1.5倍以上は成長しているため、20年間で日本の国力が相対的に落ちてきていることを意味します。

GDP各国推移
1980年から2022年までのGDPの推移・予測 出典:IMFの2017年データ 単位10億ドル

GDPは、日本でつくられるモノやサービスを合計したものですが、実際には誰かがモノやサービスを消費しないとGDPになりません。つくったモノやサービスが売れて、初めてGDPとして計上されるのです。

生産者はモノやサービスがが売れるからつくるわけで、当然と言えば当然な話です。

そして売れるということは、生産者の売り上げになり、生産に関わった人たちの所得になります。とうわけで、GDPからは生産の合計だけでなく、「売れた合計」、「所得の合計」も測ることができます。

ちょっと専門用語になってしまいますが、GDPは生産面、支出面、分配面の「三面等価の原則」が成立します。

つまり生産者が100円のペンをつくり(生産面)、誰かが100円のペンを買い(支出面)、100円が生産者の所得になる(分配面)わけです。

GDPが成長するとは?

経済成長することは、GDPが増えることを意味します。毎年100円のペンをつくって、売れて、所得になるを繰り返すだけでは、いつまで経ってもGDPは100円で経済成長しません。毎年生産者が所得の100円を使って、100円のペンをつくるだけでは経済成長しないのです。

例えば次の年は100円の所得を使って、100円のリンゴを買ったとします。するとリンゴをつくった生産者の所得が100円となり、GDPはペンの生産の100円プラス、リンゴの生産の100円で200円になります。

しかし100円を使ってしまったペンの生産者は、次の年はペンを作るお金がなくなってしまいます。そこでお金を貸してくれる銀行が必要になります。

お金を借りて100円のペンをつくり、所得になった100円から借りた分を銀行に返済すればGDPは100円に戻りますが、また100円でリンゴを買えばGDPは200円になり、借金は残ります。

つまりGDPを成長させるためには、誰かが借金をする必要があるのです。借金をして消費をする生産者が増えれば、GDPは加速度的に増えます。逆に増えたGDPは、借金を返済することで元に戻るのです。

経済成長とは、借金を増やす活動と同じ意味なのです。

借金が増え続けるのは問題だと思うでしょうが、借金の増加より経済成長による所得の増加が大きければ借金負担は減るので問題ないのです。

日本では20年間のデフレで、経済成長する意味を忘れてしまったかのように、民間も政府も貯蓄と借金返済に一生懸命です。これでは経済成長など、望めるはずもありません。

まとめ

  • GDPとは1年間で国内でつくられるモノやサービスの合計額
  • GDPは生産面、支出面、分配面が等しくなる
  • GDPを増やすためには、誰かが借金をして支出を増やさなければならない
  • 借金を返済したら、増えた分のGDPは元に戻る
  • 借金を増やし続けても、所得がそれ以上に増えれば借金負担は減る