GDPは付加価値の合計。GDPの付加価値についてのシンプルな説明

GDP国内総生産)は、一年間で国内で生み出された付加価値の合計でもあります。

生産が付加価値の合計になるのですが、付加価値という要素が加わることで、GDPの理解のハードルが高まります。

そこで、できるだけ余分な情報を省き、付加価値のとは何かをシンプルに説明したいと思います。

GDPとは、生産面、支出(消費)面、分配(所得)面の三面等価の原則が成立します。シンプルに説明といいながら、経済用語を使ってしまいましたが、要するにGDPが1000円の場合は、1000円のモノやサービスをつくり、1000円で売れ、1000円の所得になるという話です。

当然実際の経済は、生産に関して様々な職種が絡んできますので、1000円のGDPは様々な人たちによってつくられ、様々な人たちの所得になります。

様々な人たちによってつくられるGDP

例えば、ペンをつくった人が直接最終消費者に1000円で売った場合は、1000円がそのまま生産者の所得になります。しかし実際には、モノやサービスが流通するためには様々な業種が絡んできます。

通常つくられたペンは、流通業者によって販売店まで運ばれ、販売店によって販売されます。そのため1000円でつくったとしても、流通業者が500円、販売店が500円の利益を上乗せすることで、
消費者は合計した2000円で買うことになります。

生産から消費されるまでの付加価値の合計は、生産者の1000円+流通業者の500円+販売店の500円で2000円になるのです。

支出(消費)面のGDPも最終的に売れた価格2000円になり、分配(所得)面のGDPも生産者の1000円+流通業者の500円+販売店の500円で2000円になります。

モノやサービスの流通が増えることで成長するGDP

毎年ペンの流通だけではGDPが2000円と変化しませんが、生産者、流通業者、販売店の誰かが他のモノやサービスを消費することでGDPは成長していきます。

例えば流通業者が次の年に、銀行から500円を借り入れてトラックを買うことで、新たに500円のGDPが生まれます。GDPが成長するとは、誰かが借金をすることを意味するのです。

そして、ペンの生産者がペンの生産を増やしただけでは、需要がなければ売れないので付加価値がつかず、無駄になってしまいます。そのため10円でも値下げをしてでも売ろうとするので、その分名目GDPは減少しデフレ化します。このことから、GDPの成長には需要が必要であることがわかります。

日本では1990年代後半から需要不足のためデフレになっています。バブル崩壊後に民間の需要(民需)が落ち込む中、政府支出を減らす緊縮財政をしているから当然です。

安倍政権が本当に2%のインフレを実現したかったら、日銀による量的金融緩和だけではなく、政府による需要(官需)を増やす必要があるのです。

一時的に政府債務が増えたとしても、民間需要が戻ることで景気は良くなり税収があがり、政府債務のGDP比率は減少するはずなのです。

まとめ

  • GDPは、1年間に国内で生まれる付加価値の合計
  • 付加価値とは、モノやサービスが様々な業種を経ることで増える価値のこと
  • デフレ期に、生産だけ増やしてもモノやサービスの価値が下がる
  • 需要がモノやサービスの生産力を上回ることでインフレ化し、GDPが成長する
  • 1990年後半以降は民間需要が低迷しており、政府支出で総需要を支える必要がある