中国新聞は軽減税率と引き換えに財務省のプロパガンダを広めているのでは?

ぼくの住む地域の地方新聞のシェアNo.1は、中国新聞です。

ぼくは中国新聞は脳に有害だと思っているのでとっていませんが、たまに実家からもらってチェックしています。

そして、「読者が鵜呑みにしては社会にとって有害になる」と判断せざるを得ない記事を散見することになります。

その代表的な記事(社説)がこれです。

財政健全化 歳出、より厳しく精査を

こちらはオンラインでも読めます。

なぜ財政健全化が必要なのかを説明しなマスメディア

過去最大規模の2018年度予算が成立し、財政運営は政府が6月にまとめる新たな健全化計画が焦点になってきた。

この一文で始まる社説は、政府が6月にまとめる「骨太の方針」の内容をめぐる安倍政権と財務省との攻防が始まったことを宣言しています。

マスメディアがスルーするのであまり表には出てきませんが、自民党内では骨太方針のプライマリーバランス黒字化目標の削除を求める動きがでてきています。

民需が低迷している中、経済成長を官需で支える必要があるのに、プライマリーバランス黒字化を目標にする限りそれができないので当然なのですが。

既にマスメディアでは、歳出を削減することによる財政健全化の必要性を説く報道であふれています。奇妙なのは、歳入を増やすことによる財政健全化の可能性についてほとんど言及しないことです。

そもそも、なぜ今財政健全化が必要なのかを正確に解説する記事は皆無なのです。当然、中国新聞が「借金はだめ」以上の、財政健全化の理由を示すことはありません。

自民党の一部で声が上がるように、超低金利時代の今、すべきなのは増税や緊縮財政による財政健全化ではなく、一時的に赤字が増えたとしても将来的に経済成長を軌道に乗せることによる財政健全化なのです。

財政赤字が増えた理由の間違い

財政赤字が増えている理由についても、明確な間違いがあります。

中国新聞が主張する財政悪化の主な理由は、税収の伸び悩み、消費税増税の延期、補正予算編成の3点です。

政府債務の増加率が拡大し始めたのはバブル崩壊後で、加速したのが消費税を3%から5%にあげ、社会保障費公共事業の削減が始まった1997年からなのです。

政府債務
1980年から2018年までの政府債務の推移 出典:日本銀行

つまり、バブル崩壊後の「失われた10年」から完全に回復していないときに、経済成長より財政健全化を優先したことが財政悪化の原因なのです。

中国新聞が主張する「税収の伸び悩み」は、消費税増税と緊縮財政は、税収の原資となる名目GDPの押し下げ効果があるので、税収が伸び悩むのは当然です。

「消費税増税の延期」をしたから財政悪化するのではなく、消費税増税をしたら消費が落ち組むので税収が減り、財政悪化するのです。

「補正予算編成」をしたから財政悪化するのではなく、補正予算編成の額が少なかったので名目GDPの押し上げ効果が不十分で、税収が減り財政悪化するのです。それは、安倍政権1年目に矢継ぎ早に出した10兆円規模の補正予算で、一時的にGDPが伸びインフレ率2%を達成するかと思われた2013年のデータを見れば明らかです。

残念ながら、2014年の消費税増税とその後の補正予算の縮小で失速しましたが。

これだけ前提が間違っている社説なので、当然結論が正しいわけがありません。

これが中国新聞が脳に悪いと思う理由です。

消費税増税を推奨しながら新聞には軽減税率を求める図々しさ

なぜ、ここまで中国新聞が財務省の悲願である消費税増税をバックアップするのでしょうか?

それは、新聞業界が消費税増税を新聞に適用しない「軽減税率」を求めているからと推測します。

「消費税増税やむなしの世論を形成するから、新聞の購読料には増税しないでね」と財務省に忖度している可能性があります。

間違った増税と緊縮財政で国民の負担が増えることより、自分たちの経営の方が重要なのでしょう。

新聞とはいえビジネスなので、それも仕方がないと思います。

ただそうであれば、正義面して既得権益や談合を批判するのはやめていただきたい。

新聞業界こそ政府から優遇処置を受けた既得権益、価格や休刊日を他紙と統一する談合体質の塊ではありませんか。

まとめ

  • 中国新聞をはじめ日本のメディアは、財務省の緊縮財政路線をバックアップ
  • 日本のメディアは、経済成長することで将来的に財政健全化ができる可能性を報道しない
  • 新聞業界は、消費税増税の適応を免れる軽減税率を求めている
  • 新聞業界は競争原理から免れられる特権を与えられている