安倍政権の就業者数増加は女性と高齢者がけん引。男性就業者15~64歳は減少

以下は、自民党のHPで発表された「数字で見るアベノミクスの進捗状況」の一部です。

数字で見るアベノミクスの進捗状況 出典:自民党HP

安倍政権で251万人が新たに雇用され、うち女性就業者が201万人増加したことをアベノミクスの成果としています。

昨日の投稿で男性に比べて女性就業者の増加が異様に多いのは、安倍政権では医療・福祉の就業者が約106万人ともっとも伸びており、業種柄女性が多いためだと推測しました。

では、男女、年齢別でどれだけ就業者数が増えているのか、もっと詳しくみてみたいと思います。

男性就業者15~64歳は70万人の減少

再び総務省統計局の「第1 就業状態の動向 1 就業状態別人口」の一部をみてみましょう。

年齢階級別就業者の推移
年齢階級別就業者の推移 出典:総務省統計局

就業者の総数は、2012年の6280万人から2017年に6530万人になっており、確かに250万人増えています。そのうち女性は2658万人から2859万人の増加で、201万人増えており、自民党のHPの数字とほぼ一致しています。

同じく2012年から2017年にかけて男性の15~64歳は70万人の減少、65歳以上は118万人の増加、女性の15~64歳は109万人の増加、65歳以上は93万人の増加です。

男性の15~64歳の人口は同期間で212万人減少しているので、就業者数の減少もある程度仕方がないのかもしれませんが、同じく239万人減少している15~64歳の女性人口のなかで就業者が109万人も増加しているのは異様に思えます。その一因が高齢化であることは明らかであり、さらに65歳以上の女性も医療・福祉の現場で働かざるを得ない状況だと推測されます。

割を食う20代後半から40代半ばの人たち

安倍政権の就業者数増加は、アンバランスともいえる不自然さで女性と高齢者がけん引しているといえそうです。そして、男女を合計した25~34歳、35~44歳の層は2012年から2017年にかけて徐々に就業者数が減少しているのも目につきます。

この年代は就職氷河期を経験しており、さらに景気回復しているとされる時期でも割を食っているようです。20代後半から40代半ばといえば、家族を支え会社でも中堅として活躍しているはずの世代です。それだけに雇う側も待遇を良くする必要があるので、特別優秀でない限り雇用するのに二の足を踏んでいるのではないかと推測します。

しかし、この世代の活躍なくして元気な日本社会の復活は難しいのではないでしょうか?女性と高齢者が活躍できる社会といえば聞こえがいいですが、働き盛りの男性の待遇が改善しないため、働かざるを得ない状況になっているともいえそうです。

非正規雇用労働者より、正規雇用労働者の増加率が高まるという明るい兆しもみえてきました。「アベノミクスの効果が行き渡るのはこれから」との声も聞こえてきますが、安倍政権になって丸6年が過ぎています。やはり何かが間違っていたのではないでしょうか?

まとめ

  • 安倍政権で就業者数は250万人増加
  • 250万人のうち女性就業者は201万人増加、うち65歳以上が93万人増加
  • 男性就業者の15~64歳は70万人の減少、65歳以上は118万人の増加
  • 安倍政権の就業者数増加は、主に女性と男女の65歳以上がけん引
  • 20代後半から40代半ばの社会の中核を担う男女合計の就業者数は徐々に減少