あと4年で実用化?着実に進んでいる完全自動運転に向けた取り組み

日産は、2022年の完全自動運転の実用化を目指しています。

その過程における技術開発で、既に「プロパイロット」を複数の機種に搭載しています。プロパイロットの主な機能には「インテリジェントクルーズコントロール」と「ハンドル支援」があります。

インテリジェントクルーズコントロール機能 出典:日産

既に一定条件下での自動運転は可能

インテリジェントクルーズコントロールは、先行車との車間距離を保ちながら追従走行する機能で、先行車がいない場合でも運転者がセットした車速で定速走行します。ハンドル支援は、車線中央付近を走行するように運転者のハンドル操作をサポートします。

基本的に高速道路や自動車専用道での利用を想定していますが、一般道の渋滞時でも自動走行が可能なので、ドライバーのストレスや負担を軽減してくれそうです。一定条件下では、既に自動運転による走行が可能なのです。

さらに2018年には、高速道路での車線変更を自動的に行う技術、2020年までに一般道の交差点といった複雑な環境でも自動運転ができるようになる予定です。そして、2022年には完全自動運転の技術の確立を目指します。

完全自動運転は、自動化レベル5の無人運転を意味し、ドライバーの乗車を必要とせず完全に自動運転システムに委ねられるレベルです。政府は2025年の完全自動運転の実用化を目標にしているため、技術が確立されても法が整い一般ドライバーが利用できるまで待つ必要がありそうですが、日産はあと4年程度で完全自動運転が可能だとみているのです。

日産の一般道における自動運転実験車両の動画をみました。トラックの無理な車線変更でドライバーがブレーキを踏む場面もありましたが、既にドライバーの介入を必要とせずに目的地まで到着する段階にきていました。

とはいえ、ぼくを含めいまだに多くのドライバーがすべて自分で運転制御するレベル0段階にいます。自動ブレーキなどの安全運転支援システムを搭載したレベル1の自動車でさえ、コストの問題などで受け入れに抵抗を感じるドライバーが多いのが現実ではないでしょうか?

そのような人たちにとって完全自動運転は夢のような技術だとの認識でしょうが、既にテクノロジーは実現可能な段階まで進んでいるのです。

一歩先へ進む米国の自動運転車

ここまでは日本の話で、米国ではWaymo(ウェイモ)が完全自動運転の車を使ったサービスを開始するというニュースが報じられています。

“運転手がいない” 完全自動運転の配車 アメリカで年内に開始へ

アメリカのIT大手のグーグルのグループ会社は、運転手がいない完全自動運転の車に一般の客を乗せる配車サービスを年内に西部アリゾナ州で始めると発表しました。

Waymoといえば、先日交通事故に遭ったとの報道がありました。

Waymoのバンがアリゾナで大きな衝突事故に遭う、違反車ではなかったが

Waymo(元Googleの自動運転部門)の自動運転車が今日(米国時間5/4)の午後、アリゾナ州チャンドラーで大きな事故に遭った。地元警察によると、セダンが別の衝突を避けようとして正規のレーンを逸れたときにWaymoのバンにぶつかった、損害は軽微、とABC 15が報じている。

相手に過失があったようですが、もし一般人がこのような事故に遭遇した場合の責任の所在がどのようになるのか興味があります。契約社会の米国ですから、利用する側にもある程度のリスクを負わせるのではないでしょうか。

また、今年3月にアリゾナ州で死亡事故を起こしたUber(ウーバー)の自動運転車ですが、
原因がある程度特定されたようです。

Uber自動運転車の死亡事故、原因はあえて感度を下げたソフトウェアにあった

今年3月、米国アリゾナ州テンピで、Uber(ウーバー)の自動運転実験車が車道を横断中の女性をはねて死亡させる事故がありました。その後Uberは事故原因を調査してきましたが、事故から1カ月半ほど経った今、ある程度の結論が出たようです。わかったのは、ハードウェアは正しく機能していたこと、そしてソフトウェアの感度の設定に問題があったということです。

センサーが何かに反応して減速を繰り返すといった運転をさせないため、ソフトウェアでセンサーの感度を落としていたというのです。ドライバーが危険回避するという前提でそのようなことをしたようですが、ドライバーがどこまで認識していたのかは不明です。

やはり事故の原因を探っていくと、人の方に過失があることが分かります。いくらテクノロジーが発達しようとも、取り扱う側の人が理解不足のためうまく使いこなせなかったら宝の持ち腐れになります。

特に人手不足の日本では、自動運転車による生産性向上の必要性が高まっています。今後の普及のためには、自動運転車のメリットデメリット、新たに生じるリスクの周知徹底が必要です。

まとめ

  • 日産は、2022年の完全自動運転の実現を目指す
  • 日産のプロパイロットなど、一定条件下での自動運転は既に可能
  • 米国では、一般向けに自動運転サービスの提供を今年から開始
  • 自動運転テスト車の事故では、ほとんどが人側の過失によるもの
  • 自動運転の普及には、メリットデメリットと新たに生じるリスクの周知徹底が不可欠