モノがあふれても消費できない日本へ。ベーシックインカムの有効性を検討するとき

人手不足が深刻化すると、人件費があがってきます。

4月の給与総額 平均27万7000円余 9か月連続で前年上回る

ことし4月の給与総額は平均で27万7000円余りとなり、9か月連続で前の年の同じ月を上回りました。

水を差すようですが、これでもピークから下げ止まり、やっとほんの少し回復してきた程度です。

実質賃金推移 1990年~2018年3月 出典:NIPPONの数字

しかも、ぼくの属するアラフォー世代だけは大幅に賃金が下がっているのです。この現象は、アラフォー・クライシスと呼ばれるようです。

アラフォー・クライシス

給与に関する驚きの事実が明らかに!世が空前の“売り手市場”に沸く中、どの世代も月収が軒並み増加。しかし、アラフォー世代の給与だけがダウン。40代前半では、5年前に比べて2万円以上下がっていたのだ。

消費を増やしたくても増やせないアラフォー世代

5年間で35~39歳は-4300円、40~44歳は-2万3300円です。

給与額の変化(5年前との比較) 出典:NHK

アラフォー世代といえば子どもが大きくなり、学費や食費などの出費が増える頃です。そんな一番稼がないといけない世代の給与が下がれば、消費が増えるわけありません。さらも2019年10月から消費税が8%から10%に引き上げられます。政府は鬼なのでしょうか?

アラフォー世代は、就職も氷河期で苦労してきました。今になってこそ売り手市場になりましたが、はたしてアラフォー世代を積極的に雇おうとする企業は増えているのでしょうか。実際に就業者の増加データをみると、他の世代と比べてアラフォー世代の増加率は極端に低くなっています。

年齢階級別就業者の推移 出典:総務省統計局

アラフォー世代は、20代のときから40代になった今まで、他の世代より冷や飯を食わされてきたといっても過言ではなさそうです。そしてその状況は、50代60代となっても変わらないでしょう。

今は人手不足ですが、これからAIやロボットの普及で人余りの時代がくるといわれているのです。やはり、今は消費増税ではなくベーシックインカム(BI)を検討するべきではないでしょうか?

今後生産性は極度に高まり、インフレ率の上昇は望めない

所得の減少とデフレ化が重なることに注目してください。

GDPデフレーター推移
1980~2017年のGDPデフレーター推移 出典:世界経済のネタ帳

消費税が1997年に3%から5%に増税されてから、日本はデフレに突入して所得の下落がはじまりました。消費税を上げると消費が減るため、モノやサービスの価格が下がるためです。消費が減ると企業も減産するため、所得が減ります。

これからAIやロボットの普及で生産性が極限まで高まる可能性があるのに、消費増税をして消費を落ち込ませるのは完全に間違いなのです。本来であればその逆で、どうすれば今後増えるモノやサービスを消費していけるのかを考えていかなければならないのです。

生産性が高まる一方で、ロボットやAIが人に代わって働くため、失業者が増えることになります。失業者は当然モノやサービスを消費できないので、デフレ化が加速します。

消費税は、消費が過熱してインフレになったときの消費抑制効果があります。デフレ時に税をあげるのは完全に間違いなのです。日銀はインフレ率2%を目標に掲げているのに、政府は消費増税しようとしている異常な状態に日本はいます。デフレ時には減税が必要で、今は超デフレ時代に備えたBIの導入を検討すべきときなのです。

まとめ

  • 人手不足で人件費は上げってきているが、ピークから下げ止まりわずかに上がった程度
  • アラフォー世代の給与だけがダウンし、就業者数の増加率が低い
  • アラフォー世代は20代で就職氷河期を経験しており、今後も明るい材料は少ない
  • 消費増税はデフレ化、格差拡大を促進する
  • 今後の生産性の高まりによるデフレ化、格差拡大に備えてBIを検討するとき