財務省とメディアの大罪。日本の破綻を信じたい人たちが増えれば財政は悪化する

恐ろしいことに、日本人の多くは「日本は破綻する」と信じているか、なんとなくそんな気がすると考えています。企業の場合は多くの人が潰れると信じれば株が売られて経営が傾いたり、安定していない国の場合も通貨が売られ財政破綻のリスクが高まったりしますが、先人たちのおかげで世界有数の資産と生産力を備える日本が、例え多くの人がそう信じようと破綻する可能性は限りなく低いのです。

photo:PAKUTASO

財務省とマスコミが喧伝してきた財政破綻論

日本のような経済大国の財政が破綻することはあり得ません。そのことを知れば、いまのような老後を心配して結婚しなかったり、消費を抑えたりすることもなく、堅調に経済成長して政府債務の累積がGDPの200%を超えるという異常事態になっていなかったはずです。そのため、日本の財政危機を煽ってきた人たちの罪は、極刑を免れないほど大きなものだと個人的には思います。そんな中、次のような記事がちらほら出てきたのは新たな時代の到来を思わせ、勇気付けられます。

日本の「財政」も「年金」も破綻しないので心配はいらない

「日本の財政が破綻するか否か」を議論する際、まず破綻をどう定義するかが重要だ。なぜなら、「日銀に紙幣を印刷させて、それを政府が借りて全ての支出を賄えば、財政は絶対に破綻しない」からだ。確かにハイパーインフレになるかもしれないが、絶対に破綻はしない。あるいは、日本人の個人金融資産は1800兆円あって、政府の借金額より多いのだから、「税率100%の財産税」といったものを新設すれば、暴動が起きるかもしれないが借金は全て返済でき、やはり破綻しない。だが、こうした事態は現実的ではない。そこで本稿では「国債の償還不能のほか、ハイパーインフレや預金封鎖など」を「財政破綻」と定義することとする。

日本の財政破綻を信じて人生設計をしてきた人は本当に不幸です。ぼくも20代前半までは、「何となく日本は将来駄目になる」と考えていたので、学業を終えた後はオーストラリアで英語の勉強をしたり、周りには「絶対結婚なんてしない」と公言していました。そのままの考えを続けていたら、いまのように片田舎に中古住宅を購入し、子どもを3人も作ることはなかったはずです。

ぼくの場合、オーストラリアに渡ることで日本の便利さや経済力の強さを知ることになりました。あのまま日本に居続けたら「日本駄目論」から脱却できず、「Xデー」に備えひたすら貯蓄に走り、欲しいものも買えず年金や社会保障費を食いつぶす老人や生活保護受給者に呪詛を吐きながら生きていたでしょう。実は財政悪化を深刻化させるのは、そのような日本の財政破綻を信じ消費をしない人たちだったのです。そんな人たちを大量に排出してきたのは、バブル崩壊後に始まっていまでも続いている、財務省とマスコミが結託して行ってきた財政破綻プロパガンダです。

財務省やマスコミがやってきたことは、「財政破綻を喧伝→増税や破綻を信じた人が増え経済活動が縮小→財政悪化→財政破綻を喧伝」というマッチポンプでしかなく、イメージ操作で日本を不幸な状況に陥れてきました。「景気は気から」という言葉がある通り、「悪くなる」と信じる人が増えるほど本当に悪化していきます。それでも日本が破綻するまで悪化することはあり得ませんが、徐々に国民が貧しくなってきたことは間違いありません。

財政健全化の試みが財政を悪化させてきた

皮肉なことに、財政健全化の試みが財政を悪化してきました。ちょっと考えればわかることですが、消費増税をすると消費が落ち込み、消費増税分の税収は増えたとしても実質消費が減るわけですから企業活動が抑制され、法人税や所得税の減収につながります。GDPがわずからなら伸び続けている安倍政権下でも、2014年の消費増税が経済成長の腰を折ったと政府が認めています。それでも2019年10月にさらなる消費増税を強行し、「軽減税率を取り入れるから大丈夫」と強弁しているので話になりません。

経済成長が財政健全化を実現することは、外需主導で経済成長した小泉政権と安倍政権の実例が証明しています。GDPが伸びれば、成長率の伸び以上の割合で税収が増えるからです。増税で国民の富を奪うのではなく、経済成長による増収で財政健全化を目指すのが正当なはずです。外需主導では世界経済の状況次第で日本の成長が左右されてしまうので、同時に内需の拡大にも力を入れるべきです。いまはデフレマインドが強い家計や企業が消費や投資を増やそうとしないため、日本の景気が回復軌道に乗るまで財政出動が必要になりますし、何よりマスコミが「財政は破綻しない」という真実を伝えることが重要になります。

まとめ

日本の将来は暗い、という雰囲気を作ってきたのは「空気」です。空気を作るのはメディアです。山本七平氏の『「空気」の研究』という名著があるように、日本は昔から空気に支配されて、国の重要な決定事項が左右されてきました。大東亜戦争で多くの有能な若者が犠牲になったのも、「日本は勝てる」とう抗えない当時の空気が大きく影響していたはずです。インターネットの普及で真実が伝わりやすくなっていますが、フェイクニュースのような誤った情報も同時に拡散しています。いまこそ、空気に左右されない事実ベースの情報が求められています。