追突されやすい自動運転車。テスト段階で証明されている人の運転車の高いリスク

自動運転車開発競争がし烈な米国では、自動運転車が絡む事故が増えています。

WHY PEOPLE KEEP REAR-ENDING SELF-DRIVING CARS

In California alone, self-driving cars have been involved in nearly 50 crashes so far in 2018. Why are so many of them rear-ended?

訳:「なぜ人々は自動運転車に追突するのか」

米国カリフォルニア州だけで、2018年は現在まで自動運転車が約50件の衝突事故に巻き込まれている。中でも追突事故が多いのはなぜ?

自動運転車は追突されやすいのか?

日本では、自動運転車の試験走行に遭遇することはあまりないと思います。一方米国では、データはありませんがかなりの台数の自動運転車の試験走行が行われているようです。事故が起きて初めて、「お、あのブランドも公道試験に参入していたのか」と判明するケースもあります。

アップル自動運転車、追突される 米西部、公道試験の実施も判明

米アップルが公道試験を行っている自動運転車が、西部カリフォルニア州で追突事故に巻き込まれていたことが1日、米運輸当局の資料で判明した。

こちらもカリフォルニア州での追突事故です。アップルの試験車はレクサスのSUV、サニーベールの道路を低速で走行中、後ろから日産自動車の電気自動車に追突されたといいます。幸いけが人はありませんでしたが、「やはり、自動運転車は追突されやすいのではないか」という疑問は沸き起こります。カリフォルニア州で2018年に起きた自動運転車が絡んだ事故約50件のうち、57%が追突事故ですから。

まず率直に感じたのが、追突した車は前方車が自動運転車であることを認識していたかということです。もしそうであれば、「予測できないブレーキ」が起こり得ることを予測して追突を回避できる可能性が高まるからです。まあ、その予測さえできないドライバーもいるでしょうが。と書いたところで調べてみると、完全に認識できますね。

また、57%の追突事故に次いで多かったのが、29%の横からの衝突です。記事でも指摘していますが、安全を最大限考慮する試験走行中の自動運転車は、あらゆるリスクを前もって予測するため、一般ドライバーより低速になり減速する頻度が高くなる傾向があります。そのため、一般ドライバーが車間距離を詰めたり、無理な追い越しをかけたりするため、追突や横からの衝突事故が起きているようです。

自動運転と人の運転が混在する車社会で起こる事故

カリフォルニア州で今年起きた自動運転車が絡む事故は、一般車による追突事故や横からの衝突がほとんどであることから、事故の責任は主に一般ドライバーにあることが分かります。安全第一で走行する自動運転車に対し、人の安全に対する認識はさまざまであるのと同時に、急いでいたり体調が優れなかったりするなど、感情や体調によっても運転にムラが出てしまいます。

このような現状から、既に自動運転車は人による運転より安全な運転ができている可能性が高いと感じます。皮肉なことに、安全に走行している自動運転車の邪魔をしているのは一般ドライバーであるという現実が見えてきます。そのことが、自動運転車の普及を妨げる可能性が高いのではないでしょうか。事故の件数だけで、「やっぱり自動運転車は危険だな」という一般認識になってしまう可能性があるからです。

しかし、センサーとカメラ、AIが正常に作動している限り、自動運転車が他車に衝突する可能性は限りなく低いはずです。動作も周りに最大限配慮し、スムーズかつ安全の絶妙なバランスで走行できるようにプログラムされています。もし、一般ドライバーが自動運転車に対しリスクを高めたり、実際にぶつかったりする場合は、そのドライバーの運転リスクに対する認識が間違っていることの査証になるのではないでしょうか。

まとめ

人は不合理な生き物です。自分の行動はすべて正いと考え、自分の行動が引き起こした事故であったとしても、自分のミスを素直に認めることは難しく、交通事故が起きた際は見苦しい罪のなすり合いになりがちです。

自動運転車のセンサーやカメラは、人の目よりはるかに広範囲、かつ高精度で回りの状況を認識します。そして注意力が散漫な人とは違い、リスクを見逃すことなく安全に回避できるよう常に最大限の注意を払うことが可能です。今は物珍しさから注目されている自動運転車ですが、年間約3600人が交通事故によって亡くなっているという非合理な車社会を変えるソリューションとして、国をあげて取り組むべき課題だと思います。