本日の案件からテクノロジーがどこに向かっているのかが見えてくる

翻訳ライティングの依頼元のつながりから、日本語のプレスリリースを記事化する案件も請け負っています。やはりこちらも当初はかなり戸惑いましたが、何とか最先端テクノロジーが向かっているであろう方向性がなんとなく見えてきました。

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産業用装置は自動化と「見える化」へ

NC加工機、成型機、溶接機、搬送機など、新たに開発されるあらゆる産業用装置は自動化を念頭に置いています。簡単な設定をすれば、後は全自動で機械が処理をしてくれるといったイメージです。さすがに全工程を全自動するにはハードルが高すぎますが、作業者の手間をできるだけ少なくしていこうという方向性は明確です。

例えば本日の案件には、溶接の半自動システムに関するものがあり、電源とトーチ、ワイヤの自動送り機で構成され、ロボットや自動機に組み込むことができます。このシステムの導入により、作業効率が最大60%高まるといいます。作業効率や生産性の向上は、人手不足の時代を恐れる経営者がもっとも気にするところでしょう。

また、作業効率や生産性の向上に一役買うのが「見える化」です。漫然と機械を動かしているだけでは、どこに非効率な工程があるのかが分かりません。生産量や不良数、稼働時間などのデータを簡単にとることができれば、その機械の実力が見えてきます。

機械の状態や製品の良否をAIが判断

「見える化」のため機械の稼働データをとるのが、IoTシステムになります。本日の別の案件で、工場向けのIoTパッケージを扱ったものがありました。

パッケージにはセンサーやカメラなどのIoTデバイス、セキュリティ、クラウド、通信機能、保守サービスが含まれます。イメージ的には、IoTデバイスが情報を集め、クラウドにデータを送信し、そのデータをユーザーがどこからでも見ることができます。もちろん悪用されないよう、セキュリティも確保しなければなりません。すべての企業がIT技術者を抱えているわけではないので、ベンダーが導入から運用まで保守サービスを提供します。

「見える化」するメリットは、故障の際、即座に管理者に知らせることで機械停止のロスを低減できます。また、熟練者の作業の様子を撮影することで、動画を教育向けにも利用できます。人の代わりにセンサーが異常を検知し、カメラが状況を記録するため作業の効率化だけでなく省人化にも貢献します。

さらにタイミングよく、完成品の良否の判断をAIに任せられる技術についての案件もありました。滅多に出ない不良でも見逃さない、深層学習技術が開発されたというものです。良否の判断の基準を人が提示する必要のない「教師なし」なため、大幅に人手を削減することができます。かつ、これまでの教師なしの深層学習技術では見落としていたような不良でも、新たな学習基準を導入することで発見できるようになったといいます。記事を書いときながらいまいちピンときませんが、人の手を省きながら分類精度がかなり高まるということなので、すごい技術なのでしょう。

まとめ

産業用装置の自動化を進めると共に、手直しや不良が出れば作業効率が下がるため精度も高める必要があり、メーカーとしては開発のハードルが高まっていることでしょう。既に日本の産業用装置の世界シェアは高く、スマホや家電などコンシューマー向けの製品とは違い、蓄積された高度な技術が必要なため、他国もおいそれとは真似することができません。さらに自動化技術が日本で進歩することで、日本の技術の独走が今後も続くとみられます。その観点からも、企業の自動化の投資をとどまらせる可能性のある、安い労働力を増やす現政権の政策には反対する必要があるのです。