またまた明らかになった財務省のウソ。増税しなくても経済成長で税収アップ

2018年12月3日

2018年度の税収が、いわゆる昨今の「好況」で最高水準になるようです。言っときますが、過去最高額が28年前ていうは日本人として恥ずべきことです!

18年度税収、好況で最高水準へ 60兆円規模、来年度上積み

2018年度の国の一般会計税収が60兆円前後に増え、バブル末期の1990年度決算で達成した過去最高額(60兆1059億円)とほぼ同水準に拡大する見通しとなったことが1日、分かった。景気の回復基調や賃上げが追い風になった。19年度は10月からの消費税増税により62兆円ほどに上積みされ、確実に最高記録を塗り替える。

photo:財務省

税収弾性値は3強。財務省の主張する1強は明確な間違い

税収弾性値とは、経済成長率(GDPの伸び率)に対し、税収が何%伸びるかの指標です。財務省は以下のように税収弾性値を1強と試算しており、経済成長だけでは財政健全化が難しいため、政府支出の削減や増税が必要という説明をしています。

経済成長による財政収支の改善

なお、近年の税収弾性値は高くなっており、経済成長により大幅な税収増が見込めるとの指摘もありますが、比較的安定的な経済成長を実現していたバブル期以前の平均的な税収弾性値は1.1です。研究者の分析では、近年は分母である成長率がゼロ%前後であることなどから数字が大きく振れやすくなっており、所得税の累進性が緩和されてきたことや、比較的弾性値の低い消費税のウェイトが上がってきていること等を踏まえれば、本来の税収弾性値は低下傾向(1強程度)と見られています。

冒頭の記事にあるように、2018年度の税収は前年比3%以上(約2兆円)伸びることが見込まれています。GDPの伸びが約1%なので、税収弾性値は3強になります。「本来の税収弾性値は低下傾向(1強程度)と見られています。」なんて、財務省はどの口で言っているのでしょう?実は2017年の税収も3%以上伸びており、そのことはこのブログでも書いています。

余程のポカをしない限り経済は成長し税収は伸びる

経済成長すれば、成長率より高い率で税収は伸びます。特に昨今のデフレ下では法人税や所得税が落ち込んでいたので、回復に向かうことで赤字だった企業が法人税を、無職だった人が(低賃金でも!)働けるようになり所得税が増えています。わざわざ増税しなくても、自然に任せておけば税収が増え、財政健全化が進むのです。

人間は成長します。だらだら働いていたとしても、否応なく生産性は高まるため、放っておいても経済成長できるのです。特に昨今はいわゆる「人手不足」のため、企業は生産性向上の必要性に迫られています。設備投資や教育、賃金上昇というまともな資本主義が機能していれば、最低でも2%の経済成長は可能ではないでしょうか。

そのポテンシャルを潰しているのが日本政府であり、財務省です。財務省は「経済成長しても税収の伸びが低いから増税」と主張し、政府はインフレを目指すと口では言いながら、政府支出の削減や増税、雇用の規制緩和といったデフレ策を進めてきました。実際にすべきは、経済成長につながる消費や投資で、使ったお金は税収の伸びというご褒美になります。

冒頭の記事でも普通に読めば、「じゃあ増税なしでいいね」となるはずなのですが、「19年度は10月からの消費税増税により62兆円ほどに上積みされ、確実に最高記録を塗り替える。」なんて見当違いなことを書いています。いやいや、2017年と2018年のペースでいけば、増税しなくても62兆円超えますけど!

まとめ

マスコミはまだ、なぜ税収が1990年度の水準に回復するまで28年も要したのか理解していないようです。答えは明らかで、「経済成長より財政健全化を優先したから」です。それなのに、「税収が伸びても財政事情は厳しく、借金削減や健全化が後回しになっているとの指摘も出そうだ。」の一言で結ぶ相変わらずの無能ぶり。いや、むしろ「日本経済の回復を望まない勢力」をサポートする、とても賢い人たちなのかもしれません。