測り知れない日本のソフトコンテンツの実力。「ドランボール」以後の漫画と優秀な新世代

漫画家、葦原 大介さんの体調不良で休載していた『ワールドトリガー』の連載が、約2年ぶりに再始動しました。記念として、100話無料キャンペーンが開催されています。

『ワールドトリガー』連載再開記念!100話無料キャンペーン開催!!

昨日は配達がほぼない土曜日なのに出勤日だったため、時間つぶしに読んでみたらまんまとはまってしまいました。来年の息子の誕生日プレゼントとして、最有力候補になるほど面白い漫画です。

『ドラゴンボール』が引き上げた漫画のレベル

個人的な意見ですが、日本の少年漫画は鳥山明さんの『ドラゴンボール』を境に大きく変わったと思います。『ドラゴンボール』は言わずと知れた世界中で愛されるモンスター漫画で、アニメは日本国外では80カ国以上で放映され、単行本は全世界で2億8000万部近く発刊されています。バトルものを描く少年漫画家であれば、『ドラゴンボール』の影響を必ず受けているといっても過言ではないでしょう。

『ONE PIECE』の尾田栄一郎さんも鳥山明さんから多大な影響を受けていると公言しており、作品にも『ドラゴンボール』のオマージュと思われるキャラクターが登場します。『HUNTER×HUNTER』の冨樫義博さんも、鳥山明さんを神と拝めており、天才レベルの漫画家たちから神とされる鳥山明さんのすごさは想像を超えています。

葦原大介さんも好きな漫画に『ドラゴンボール』をあげており、『ワールドトリガー』を読んでもその影響をひしひしと感じます。実はぼくが少年漫画を読まなくなったのは、『ドラゴンボール』で完全に満足してしまったからではないかと思っています。同年代のおっさんでも『ONE PIECE』を読んでいる人は多いのですが、何となく読んでみようという気が起こらなかったのです。

それが最近、日→英の翻訳の仕事で日本のアニメを紹介する文章を書いていると、世界中で人気の日本のアニメの魅力は何かについて興味を持ち始めました。それでアニメの『HUNTER×HUNTER』などを観るようになりましたが、面白いけど正直いかにも少年漫画という枠から抜け出せていない気がします。バトル漫画ではないのですがそれを脱していると感じたのが、『デスノート』であり『ワールドトリガー』です。

大人として楽しめる漫画というレベルでは『ドラゴンボール』を超えていると個人的には思いますが、やはり『ドラゴンボール』というメルクマーク的な作品が無ければ、漫画というコンテンツのここまでの成長はなかったのではないかとも感じます。

現世代より優秀な次世代の子どもたち

少年漫画から離れていたため気づきませんでしたが、『ドラゴンボール』レベル級の漫画がいつのまにかスタンダードになっていることに衝撃を受けています。漫画の系譜が続くということは、漫画を描く技術が蓄積されることを意味します。さらに読者の目も肥えていき、さらに高いレベルの漫画を求めるようになります。そう考えれば、漫画全体のレベルが上がることは当然なのでしょう。

「今の若者はダメ」「昔の人の方が優秀だった」という認識を持つ人は結構いると思います。特に年配の人たちに。漫画の成長を肌で感じると、それが間違いという確信に近い思いが沸き起こります。ぼくもそうでしたが、『ドラゴンボール』が最高と思っていた人は、『ワールドトリガー』という新世代の漫画に目もくれないでしょう。しかし実際は新世代の漫画家は『ドラゴンボール』を踏み台に、これまで蓄積された漫画の面白みを加味してさらに面白い漫画に仕上げることができるのです。

そんな『ドラゴンボール』以後の漫画に触れてきた世代は、『ドラゴンボール』で止まっている世代より別の見方ができる存在になります。そのことが理解できない老害は、「あいつらはダメだ」と勝手な思い込みを持ちます。確かに老害たちは昔の価値観におていは優秀なのでしょう。しかしそれは、現代の価値観ではすでに時代遅れになっていることを認識すべきだと思います。

まとめ

中一の息子はよく嘘をつきます。ばればれですが、ぼくは特に何も言いません。ちなみに嫁さんはそれを不満に思い、「嘘はいけない」としかります。「嘘はいけない」は常識と認識されていますが、きっと『デスノート』を読んだ人たちにとって、そんな常識は薄いのではないでしょうか。漫画だけでなく、政治家や経営者まで、大人たちが保身のため平気で嘘をついていることを子どもたちは知っています。

納得できない人も多いと思いますが、「嘘にはいい嘘、悪い嘘があり」そのことは親や教育では学ぶことができません。そんなこれからの社会を生き抜くための新たな価値観を教えてくれるのが漫画であり、そんな優秀なコンテンツにあふれる日本で育つ子どもたちに期待しています。