受験エリートが日本を駄目にしてきた?Googleで一発検索できることを覚える意味って?

昨日の『おはよう寺ちゃん活動中』に経済評論家の上念司氏が出演し、冒頭で興味深いことを話していました。個人的に上念氏は苦手なタイプなのですが、「日本の財政破綻はありえない」というこれまでタブー視されてきたことや幅広い分野において、(正しいかどうかはともかく)傾聴に値する論評をさまざまなメディアで積極的に発信しており注目しています。

受験のあり方が問われている

上念司氏は以下の報道を受けて、「そもそも受験って意味あるの?」と疑問を呈します。

センター試験で4人が不正行為 スマホ使い検索や電卓も

全国693の会場で行われた大学入試センター試験は20日、2日間の日程をすべて終了しました。大学入試センターは20日夜、会見を開き、ことしの試験で受験生4人が不正行為をしたことを明らかにしました。

「例えば地理などの問題でGoogl Mapを調べれば正確かつ、詳細な情報を 一発で検索できるのに、わざわざ覚える必要あるか」と上念氏は問いかけます。スマホを電卓として使用したり、国語で文章を読みやすくするために定規を使用したりした受験生が、不正行為としてすべての試験が無効になり、SNSでは「定規はいいのでは?」と論争になっています。

ちょっと話は違うかもしれませんが、公認会計士などの試験では電卓が使えるものもあります。受験には、日常的に使用できるツールを排除して記憶や能力だけのレベルを測るという意味はあるかもしれません。しかし、むしろ生きる上で重要なスキルは、一瞬で答えを導き出してくれるツールを使いこなすことではないでしょうか。学生時代の貴重な時間を、受験だけのために割くというのは既に時代遅れの考え方なのかもしれません。

受験エリートが日本を駄目にしてきた?

上念氏は、そのような受験に合格していわゆる一流大学に入って官僚などの公務員になった受験エリートたちが日本を駄目にしてきたといいます。単に記憶力に長けていたり、四六時中勉強をする努力をしたり、早くから受験合格を目指してきた人が国の舵取りをとっているとしたら、まともな国家になるはずはありません。それは、近年明らかになりつつある公文書改ざんや統計データの不正などが物語っています。

また上念氏は、明治時代まで強かった軍が、昭和に入って弱くなったのも学業に優れたエリートが指揮系統を担うようになったことが要因だといいます。明治時代の軍政の有力者たちは、幕末の実戦経験に基づいた実力があり、そのため軍事力で大差のあった清やロシアを大胆な戦略で破ることができました。

それが昭和になり戦争のない時代が続くと、実戦経験のないが学業成績が優秀な人たちが軍の上層部を占めるようになり、大東亜戦争で大敗を期することになります。確かに日本が弱体化してきた要因に、勉強ができるという理由だけで国政を任されてきたエリートにあるというのは、ある程度の説得力がありそうです。

まとめ

と、ここまで書いておきながら、個人的には受験エリートが駄目というより、いわゆるエリートコースといわれる社会構造に問題があると思います。誰も国を悪い方向に導きたい、なんて考えていないはずです。官庁組織が腐っているため、志を持った人が活かされない実情があるのではないでしょうか。高い志があったとしても、腐った組織にいると志を維持することも難しくなります。

次第に組織や自分の利益を最優先に考えるようになり、国益を考えられない人になってしまってもおかしくありません。人はそこまで強くありませんし、個人に国益を求めるのも酷な気がします。ただそれが、純粋に受験勉強を頑張ってきた人たちが陥りやすい落とし穴だっただけで、見方を変えると省益のために不正行為を強いられるエリートたちも被害者なのかもしれません。