MMT(現代貨幣理論)は現代の地動説か?それでも借金は必要

地動説を実証したため裁判で自説を否定され、「それでも地球は回っている」とつぶやいたとされるガリレオ。MMT(現代貨幣理論)は現代の地動説となり得るのでしょうか?

地球を中心に天が動いているという「天動説」が信じられている時代、「実は地球が動いているんだよ」と主張するガリレオの地動説は異端でした。今ではガリレオが正しかったと誰もが知っています。天動説さながら「借金=悪」が信じられている現代に、「借金は必要」とすれば「何言ってるんだ?」と思われるのは仕方がないことでしょう。しかし以下の藤井聡氏が作成したグラフをみれば、誰もが納得せざるを得ないはずです。

https://satoshi-fujii.com/150919/

民間が貯金をしているときは政府は借金を増やし、民間が借金(投資)をしているときは政府は貯金をしてます。1980年代後半のバブル経済は、民間が過剰に借金をすることで引き起こされました。さすがに、この期間に政府まで借金を増やしてはインフレが加速してしまいます。1989年の消費税導入は正しい判断だったといえそうです。

しかしバブル崩壊後、民間が貯金を増やす一方で投資を控えてしまっています。それがデフレの原因で、そんなときに政府まで借金を減らしていては経済が停滞するのは当たり前です。それでも「政府は借金を増やしているじゃないか」との反論もあろうかと思います。しかし、家計や企業などの民間が消費や投資を安心して増やそうというマインドになるまでのインパクトがないのが実情です。それが、20年のゼロ成長の結果として表れているのです。消費増税の実施や社会保障の削減では、そうなるのは当然の帰結です。

世間では、「誰かが借金をしないと経済成長できない」という事実さえ認識されていません。「借金はとにかくダメ」で思考が止まっていることが、日本の経済成長の低迷を招いているといっても過言ではありません。個人が貯金や節約をすることは間違いではありませんが、あらゆる経済主体が同時にやってしまうのは合成の誤謬を生みます。それを説明したのがMMTで、ただ単に「現実はこうだよ」ということを表しているに過ぎません。以下の中野剛志氏の記事がすべてを物語っています。

まとめ

「財政赤字拡大で金利やインフレ率が上昇する」と叫び続けてきた主流派経済学者、財務省たちが必死にMMTを批判するのは当然かもしれません。しかし問いたいのは、「あなたたちの予測は当たったのですか?」ということです。確かに高インフレ、高金利の時代にはその主張で良かったのかもしれませんが、そんな時代はとうの昔に終わっているのです。正しいことは正しいと、素直に認めましょう。