温暖化防止のために炭素排出税を。じゃあ消費増税は何のため?

本日もプロジェクト・シンジケートの記事から。

タイトル「グローバルで炭素排出税を導入するとき」。おいおい前ら、いつまで温室効果ガスを無秩序に垂れ流してるんだ。このペースで温暖化が進めば大変なことになるぞ、と警告しています。

2015年の気候変動に関する多国間の取り決め「パリ協定」以来、温室効果ガスの排出は増え続け、大気中のCO2濃度は危険水域に到達しています。(この辺りの見解はさまざまです)。各国の自発的な削減目標は、結局実質的な削減につながらなかったことが証明されました。

さらに、2018年のポーランド南部カトヴィツェで開かれた会議では、パリ協定の取り決めをより具体的に進展させようと試みましたが、何も変化をもたらしませんでした。

国連気候会議の取り決めが失敗し続けてきたのは、各国の思惑の違いが大きな要因となっています。温室効果ガス削減は不景気に直結するため、特に発展途上国では先進国と同じレベルの削減目標が掲げられることに不満があります。また、パリ協定の削減目標には罰則ないため、どの国も真剣に対策してこなかったのが実情のようです。

そこで具体的に進展させるため、今年チリのサンティアゴで開催される次の会議では、グローバルでの炭素排出税の導入が検討されるといいます。徴収した税は各国に配分されるため、発展途上国も受け入れやすく、かつ有効性も高いと期待されます。

モノが生産されると必ずCO2が排出されるため、もしかしたら消費税と同じように最終的に消費財に上乗せされるのかもしれません。そうなれば世界的な不景気要因になる懸念も出てきます。いずれにせよ、本格的に温室効果ガス削減に取り組む場合、これまでの民需主導経済では立ち行かなくなる可能性が高い気がします。

まとめ

温室効果ガス削減には、炭素排出税は必ず有効になります。たばこ税や酒税が、不健康な過剰な喫煙と飲酒を抑制することを考えれば理解できると思います。では、消費増税は一体何のためにするのでしょう?消費が不健全とでも言うつもりでしょうか?もはや日本では、「財政健全化」の目的でしかなり得ません。他国では、20%を超える消費税もあるといいますが、そのほとんどは「過剰な消費が不健全な国家をもたらす(インフレ)」可能性の高かった1970~1980年代に導入されたものです。気候変動対策としての炭素排出税は(ある程度)理解できますが、まったく理解できないのが(このタイミングで実施される)消費増税なのです。