遂に主流派経済学の重鎮が日本の消費増税、緊縮財政に反対を表明

元IMFチーフエコノミスト、オリヴィエ・ブランシャール氏が、ツイッターで日本に対し素晴らしい提言をしています。しかも日本語です。「(俺たちのせいで)世界がおかしな方向に向かってしまった。やばい」という、同氏の本気度が伝わってきます。

このブログで主張してきた内容とほぼ同じです。つまり、三橋貴明氏や藤井聡氏、中野剛志氏ら「きわもの」扱いされてきた人たちの10年以上に渡る主張が、ようやく主流派経済学者たちにも認めざるを得ない状況になってきたということです。

正しい主張でも、発信する人の立場や権威でここまで世間の受け取り方が違うのかと悲しくなりますが、まあ、これから正しい方向に進むのであれば素直に喜びましょう。

ブランシャール氏は最近まで「日本の財政危機」を主張しており、日本の経済学者や財務省が同主張を追随していました。「ほら、世界的権威が言ってるじゃないか」と。それが2019年になって、「日本は財政赤字を拡大して経済成長を実現すべきだ」を主張し始めたので、多くの人たちが梯子を外され困惑しています。

ブランシャール氏の勇気ある方向転換に対し、日本の経済学者や政治家、財務省がどのような反応を示すのか見ものです。いち早く、池田信夫氏はブランシャール氏の主張に便乗したようで賢明だと思います。「リフレやネトウヨ、MMTとは別次元の話だよ」との相変わらずのプライドの高さは、ご愛嬌と受け取ります。

ブランシャール氏の主張で一番重要なのは、”日本は特に悪性の「長期停滞」、つまり、国内の民間需要の不足に直面しています。”の部分です。同氏もその重要性を示したいため、冒頭にこの一文を持ってきたのだと思います。日本の長期停滞は、需要不足のためです。だから、消費を抑える消費増税でさらに需要を減らすのは本末転倒なのです。

また、バブル崩壊後、民間が控えている消費や投資を誰が肩代わりできるか。政府しかないでしょう。それなのに緊縮財政で政府まで節約していたら、経済が復活するわけありません。じつにシンプルな話です。しかも、史上最低の超低金利で国債増発の負担が少ないばかりか、日銀の国債引き受けで金利の支払い負担も免除できる。それが、異次元の金融緩和で証明されています。賢明な経済学者なら、ブランシャール氏と同じ帰結に辿り着くはずなのです。

まとめ

学者が常に正しいわけではありません。ぼくが経済に興味をもつきっかけになった三橋氏だって、完ぺきではありません。「あれ、以前と主張が変わってるな」と思うこともあります。大切なのは、間違いがあれば認め、正すことです。別に、「以前の主張は間違いでした」と謝る必要はありません。状況が変われば、ソリューションは変わります。主流派経済学者の主張だって、1990年代までのインフレ時代には機能していました。ただ、パラダイムが変わってしまった。それに気付けるかどうかだけの問題です。