温暖化、環境破壊、格差拡大。「財源がー」では解決できない問題が山積

5月の北海道で39度を記録するという、異常気象に見舞われています。ここ広島県でも30度を超えており、さらに北の鳥取が34度まで上がっているのは、さすがに「何かおかしい」と感じざるを得ません。安易に「温室効果ガスの影響」とは決めつけられませんが、「温暖化」というキーワードが誰の頭にもよぎったことでしょう。

ある学者が、「日本は海に囲まれているから温暖化の影響は小さい」とか、「温暖化すれば農作物が良く育つ」などと言っており、一時期はぼくも楽観視していました。しかし最近は、CO2の排出量増加による温暖化の決定的な証拠はないにしても、世界全体で排出を削減する方向に社会が変わらないとまずいのでは、と考えるようになっています。

その大きな理由のひとつがプラごみの問題。これまでは、燃やすとCO2を多く排出するプラごみのほとんどはリサイクルされず、中国に輸出され環境汚染の原因になっていました。汚れたプラごみはリサイクルの前に洗浄する必要があり、その廃液が川や海、地下水などを汚染していたのです。

日本人はごみを分別することで環境にいいことをしているかのような錯覚を持っているのかもしれませんが、実際には環境汚染に加担していたことになります。日本だけでなく、世界中のプラごみが中国などの発展途上国に輸出されていました。輸出国は、輸出後に適切にプラごみが処理されているかの確認を怠っていたのではないでしょうか?最近では、魚の体内にマイクロプラスチックが蓄積されていることが大きな問題になっています。

しかし、30年間世界最大のプラごみ輸入国だった中国が、受け入れを停止したので大変です。世界中のプラごみが行き場を失うことになります。各国は新たな輸出先を探していますが、それではこれまでと変わらず環境破壊は進むでしょう。

また最新の研究では、地球の酸素の20%を排出するバクテリアが、廃棄プラスチックから海に流れ出す毒素で大きなダメージを受けることが分かっています。リサイクルの不都合な真実が明らかになった今、これまでのようなプラ製品に頼る社会は持続できないと理解すべきです。

まとめ

これまでは中国が買ってくれていたため、各国のプラごみのリサイクルは進んでいなかったのかもしれません。リサイクル業者も営利団体なので、高いリサイクル設備に投資するより、簡単に儲けられる輸出を選ぶのは当然です。国が主導的に動かない限り、お金にならないごみ問題の解決を民間企業が率先して実施するわけありません。「でも、財源がー」なんて言っている場合ではありません。

幸い、MMT(現代貨幣理論)が世に知れ渡り、自国通貨を持ち生産力が高い国では財政出動の余力が大きいことが分かってきました。温暖化、環境破壊、格差拡大などの問題の根っこは繋がっています。強欲資本主義が、利益を最大化するために多くの犠牲を貧しいものに押し付けた歪みが、ここにきて顕在化しているのです。先進国が主導し、持続可能な社会の確立を目指さなければならないときがきています。