悪化する環境問題の緩和にはグローバル資本主義システムの転換が必要

SDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」向けの融資を手掛けるファンド BlueOrange CapitalのCEOで創業者のBertrand Badré氏の記事です。

世界に残された時間は少ない

この数十年間、主要な経済大国は資本主義を追求することで大きな利益をもたらしてきました。しかし、システムは単独で機能しません。グローバルな貿易摩擦、ポピュリスト、ナショナリスト政権の台頭、頻発する大きな自然災害の頻発などの現実が、それを物語っています。

2015年、COP21で気候変動に対する国際的な取り決め「パリ協定」が結ばれました。しかし当初注目されたパリ協定ですが、その後の各国の持続可能な開発目標の実現や気候変動対策への取り組みは十分なものではありません。世界中で、国連やさまざまな媒体からの種の絶滅やエコシステムの崩壊、地球温暖化などの警告にアレルギー反応が起こっているかのようです。

今は、目標の進捗が「もうグラスの半分」なのか「まだグラスの半分」なのかを議論している場合ではありません。間もなく、問題はグラス内に収まらなくなります。世界中の報道では、私たちの差し迫った危機に対する市民や政治的な取り組みが取り上げられていますが、根底には恐ろしい現実が進行しているのです。

国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、産業革命前より1.5%の気温上昇で、世界中の数十億人が大変な被害を受けるという証拠を示してきました。また、生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)からの最新のレポートは、さらなる警告を発しています。

レポートは、人の活動が数百万の種を絶滅の危機に追いやっていると結論付けます。さらに、40億人以上に食料の源を提供している海も危機に瀕しているといいます。この流れを断ち切り逆戻しするために、今すぐ行動することが求められています。先延ばししてしまうと、取り返しのつかないことになってしまうでしょう。

<後略>

時間の都合上すべて訳せませんが、要するにこれまでの資本主義のシステムでは持続可能者社会を維持できないと警告しています。

人々を裕福にする目的では機能してきた資本主義ですが、過度な株主への利益配分など、一般の労働者や地域への恩恵が少なくなり、格差や環境の悪化が極限まで高まってきています。社会全体のシステムが資本主義によって形成されているため、このままでは流れを止めることはできません。今すぐにでも、社会システムの転換が必要との結論はとても納得できるものに思えます。

まとめ

多様な意見や研究成果のある環境問題に関しては、ネガティブ論だけを展開するのは好きではありません。しかし、環境の悪化を食い止めるため、より強固な取り組みが世界的に必要なのは世界中で共有すべきコンセンサスだと思います。特に先進国の役割は重要です。日本をはじめ、プラごみを発展途上国に輸出してリサイクルをさぼっていた先進国の取り組みが十分だと決して言えない状況でしょう。