映画『ブラックフット』。サバイバル映画の良作(ネタバレあり)

映画『ブラックフット』を観ました。GYAO!で2019年8月28日まで無料配信しています。観ようと思う人は、ネタバレがあるのでこの先は読まない方が良いでしょう。

自然界でのサバイバル系ストーリーが好きな人には、きっと満足できる映画だと思います。実話に基づいた話ということで、恐怖心が掻き立てられます。

若いカップルが、彼氏が育った馴染みのある森林でキャンプをするお話です。森に入る前に立ち寄った小さな店で、カップルが目指している場所が立ち入り禁止であることを告げられます。そして地図を渡そうとする店員に、「知っている場所だから」と受け取りを拒否します。そこまでのやり取りで、彼氏はかなりの自信家で、プライドの高さが伺えます。

彼女はあまり乗り気ではない様子で、遭難やクマに襲われた時の対策にための発煙筒や、撃退スプレーを持ってきています。男性はそれが気に入らないのか、アウトドアに不慣れな女性をからかいます。

そして彼氏がキャンプの準備をしていると、地元民らしき男性と彼女が仲良さげに話しています。不審に思った男性は警戒しますが、結局その男性を含めた3人で夕食をとることになります。そこでの会話や男性の失礼な態度に場の雰囲気は険悪になり、後味の悪いまま男性は去っていきます。この男性が後々、カップル悪さをするのかと思わせるような演出です。

しかしそんなことはなく、カップルは男性の陰を意識しながら目的の湖を目指します。ここでトラブル発生です。自信を持って進んでいた彼氏ですが、完全に遭難してしまうのです。二人で協力して脱出しようと奮闘する中、今度はクマに襲われます。彼氏はクマにあっさりと殺され、その後は彼女一人の過酷なサバイバルが始まります。実際にクマに襲われる場面は少ないのですが、その存在を漂わせる演出は見事です。

さあ、彼女は無事生き残ることができるのでしょうか?この映画は、絶対にストーリーを知らない方が楽しめます。色々伏線があり、想像力が掻き立てられるからです。オリジナルにはない彼氏の死体を追加した日本版ポスターは、そんな楽しみをすべてぶち壊す最悪なものであることを付け加えておきます。ぼくはポスターを観ていなかったので、「そこで彼氏が死ぬか―?」と意表を突かれました。

実話をベースにしたということで、実際にどんな事件だったのか調べました。どうやらこの事件が元になっているようです。


美しい景色が広がるカナダ、オンタリオ州のミシナイビ湖国立公園にあるキャンプ場での出来事です。その日は、警察や野生生物保護局の職員によるクマハンティングが行われており、キャンパーはBackcountry(未開地)への侵入が禁じられていました。ちなみに映画の原題は、『Backcountry』です。

離れた場所にあるキャンプサイトでキャンプやカヤックを楽しんでいた30歳の夫婦が、クマに襲われました。奥さんが襲われ森へ引きずられそうになるのを、旦那さんはアーミーナイフでクマを数回刺し、何とか助け出します。その後夫婦はカヤックで助けを求め救助されますが、大けがを負った奥さんは亡くなってしまいます。後に旦那さんの勇気ある行動に、 スター・オブ・カレッジが授与されたそうです。実際の話は、だいぶ映画のストーリーとはかけ離れています。

最後に、クログマに襲われる映像を載せておきます。撮影者は助かりましたが、これは恐ろしい。クログマは死んだふりが通用しないので「戦う」がベストな選択とブログで書いたことがありますが、これじゃ無理ですね。