シェアリングエコノミーは究極の規制緩和。デフレで儲かる貧困ビジネス

この20年、世界的に低インフレな状態が続いています。先進国でその傾向は強く、特に日本のインフレ率の低さは顕著で、20年以上デフレが続いているといっても過言ではないでしょう。

インフレ率が高ければいいというわけではありませんが、日本以外の国はインフレ率と同程度の経済成長が実現できており、実質賃金も伸びています。日本の問題はインフレ率の低迷というより、実質賃金の低迷です。賃金が伸びないので支出を抑えざるを得なくなり、さらに政府まで支出を削減しているので、いつまでたっても需要が増えず、デフレ状態が続いてます。

デフレ下では消費者は、できるだけお金を使わないよう努力します。そこで台頭してくるのが、小売店を介することなく消費者間でモノやサービスの取引ができるメルカリやヤフオクなどのプラットフォームです。欲しいものはお店で買わず出品者から入手し、移動はタクシーではなくUberで手配し、宿泊はホテルや旅館ではなくAirbnbで手配した民泊を利用する。そんなシェアリングエコノミーが跋扈する世の中では、もはやインフレどころか、経済成長も困難になっていくのではないでしょうか。

個人がネット販売や、車、民泊の提供でビジネスができるのはメリットかもしれませんが、利用者はできるだけお金を使いたくない人たちです。果たしてビジネスとして成立するのでしょうか。単なる小銭稼ぎ程度しか儲からないのではないでしょうか。結局は、シェアリングが広がることで儲かるのは、メルカリやヤフオク、Uber、Airbnbなど手数料で稼げるプラットフォーマーだけではないでしょうか。

プラットフォーマーが新たに付加価値を生み出しているわけではありません。単に、小売店やタクシー会社、ホテルや旅館などの儲けを奪っているに過ぎません。彼らは直接サービスの提供者を雇う必要はなく、提供者と利用者の出会う場を提供しているだけです。トラブルが起きても責任は当事者にあります。

消費者が消費者にモノやサービスを提供するのがシェアリングエコノミーで、誰もがビジネスに参加できる究極の規制緩和です。消費者が低価格でモノやサービスを入手できるようになり、中には掘り出し物もあるでしょう。シェアリングエコノミーのすべてがデメリットと言うつもりはありませんが、果たして目指すべき理想的な経済の姿なのでしょうか?

まとめ

ちなみにUberは、日本では「白タク」行為として認められていません。米国ではUberの運転手が増え過当競争になり、さらに売り上げの約3割がUberにとられるためドライバーの不満が高まっています。その上、当然といえば当然ですが、タクシー会社は倒産の危機にさらされています。

利用者は、その時は安く利用できて良いと感じるかもしれませんが、シェアリングエコノミーが経済全体に与える影響も考慮した方がいいかもしれせん。一部の企業が儲かり、その他は貧乏になり格差がさらに広がる未来が見えてきませんか?