アメリカで石炭消費量が激減。発電はシェールガスと再生可能エネルギーに

日本では、化石燃料でも埋蔵量が豊富でコストメリットも高い石炭を発電に利用する傾向が高まっていますが、米国では逆に消費量が落ちているそうです。

 

石炭産業の復活に失敗したトランプ大統領。石炭の需要が42年ぶりの低い水準に

トランプ大統領の約束である、アメリカの石炭産業の復興が失敗しつつあります。アメリカの発電所で消費される石炭は来年、ジミー・カーター大統領時代以来もっとも少なると予測されます。

トランプ大統領は環境規制の緩和や、アメリカ合衆国環境保護庁(EPA)へのロビイング活動にもかかわらず、石炭はよりクリーンで安い代替えエネルギーの台頭で立場を失いつつあります。アメリカの電力会社は急速に石炭火力発電から、大幅に安いシェールガスと再生可能エネルギーへの転換を進めています。

持続可能テクノロジーへの投資銀行Greentech Capital Advisorsのパートナー、フランク・ニクラス氏は、「この流れはシンプルな経済の法則に基づいている。石炭はコスト競争に負けたのだ」と分析します。

アメリカの発電で使われる石炭は今年、14%低下し5億4500万トンになると米国エネルギー情報局(EIA)は予測します。また、2020年には1978年以来はじめて5億トンを切り、オバマ大統領最後の年になる2016年から27%も低下するとも。EIA理事のリンダ・カプアーノ氏は、「石炭火力発電の衰退で、アメリカの石炭生産量は大幅に減っている」と指摘します。

アメリカの石炭需要の推移

かつて火力発電の主役だった石炭が、よりクリーンな化石燃料とされるシェールガスに立場を奪われてしまいました。また2020年には、発電コストが急速に低下しつつある再生可能エネルギーのシェアが17%から19%の上昇すると予測されています。<後略>

まとめ

日本の再生可能エネルギーのシェアは18%程度なので、アメリカとほぼ同じです。両国ともシェアを拡大するのは確実ですが、より低コストで安定的に供給できるリソースにならないと大幅なシェア拡大は難しいでしょう。ちなみに欧州では約30%まで高めている国もあり、日米の取り組みは遅いとみられています。

シェールガスは採掘の際の環境負荷が高いと聞いていたので、石炭よりクリーンとされているのは意外でした。技術革新が進んでいるかもしれません。また石炭消費量の低下は、石炭火力を強化する日本にとっては好都合かもしれません。発展途上国への高効率の石炭発電プラントの輸出も増えるかもしれません。また、原発対応も気になります。今後のエネルギーを巡る動向は注目です。