世界的な緊縮は2024年まで既定路線?格差拡大は続き社会は混乱する

アメリカでは財政赤字が拡大し、景気減速が深刻なドイツではこれまでの緊縮から舵を切る動きがみられますが、2010年以降の世界的緊縮傾向は、2024年まで続くだろうとの見方を示す識者もいます。国際労働機関(ILO)とUNICEFのディレクター、イザベル・オルティス(Isabel Ortiz)氏の寄稿です。

オルティス氏は「緊縮の狂気」のタイトルで、このまま世界的な緊縮を中心にした経済政策が続くことへの懸念を示しています。緊縮政策を失敗と断罪し、緊縮策が続くことで持続可能な成長路線に戻すのが困難になると指摘します。

さらにオルティス氏は、以下のように続けます。2008年の世界金融危機を金融政策と財政拡大で乗り切って以降、各国の政府は支出のカットに勤しみ、多くの個人や家計の生活水準は悪化してきました。この傾向は、経済政策の変更なしには続いてきます。

もし世界のリーダーたちが、雇用が豊富な経済成長と持続可能な発展を望むのであれば、2010年以降続けられてきた政策から転換しなければなりません。2008年の金融危機以降、先進国、発展途上国とも突然財政出動を放棄し、財政バランスの名の下政府支出を削減し、財政赤字の縮小に舵を切りました。そして最新のレポートによると、緊縮による調整は少なくとも2024年まで続くといいます。緊縮はニューノーマルとなり、未来の投資の低迷、格差の拡大、社会への不満は高まっていくでしょう。

<後略>

まとめ

反緊縮の声は高まっていますが、世の中の流れを変えるまでに至っていません。その中で、米国と中国の財政赤字をものともしない経済政策により、2国の存在感が益々高まっています。米国と中国まで緊縮策をとっていたら、今の世界経済はもっとひどいことになっていたでしょう。この流れを変えるには、一般国民まで緊縮の馬鹿馬鹿しさが浸透し、選挙で緊縮政治家を落とすしかないのだと思います。