消費できない今の日本には財政赤字が必要。政府の赤字は国民の資産に

「日本の財政は火の車。だから社会保障は削り、増税しなければならない」。そんな常識が崩れつつあります。


『財政赤字は「むしろ良い」』、との表現は誤解を招くかもしれません。財政赤字を削減すべき時はあります。しかし、低インフレ、低金利の「今の日本」では財政赤字の拡大は正しいのです。

逆の認識で経済政策にお墨付きを与えてきた経済学者、政治家や財務省は反省しなければなりません。多くの国民を貧困に陥れ、多くの中小企業を廃業に追い込みました。中には、「お金がない」を理由に自ら命を絶つ決断をした者もいるでしょう。それだけ罪は重いのです。

それもこれも、「誰かの借金は誰かの資産」という貨幣論の常識さえ認識していれば、「(あらゆる)借金は減らさなければならない」、「財政赤字は良くない」との誤った方向に国を導くことはなかったのでしょうが。国家運営に、家計簿的な考えを適用してきたことが大きな間違いだったのです。

「国の借金は1000兆円超え」と警告しますが、その借金を減らすということは、国民からお金を吸い上げることを意味します。国民がお金を使い過ぎ、高インフレで経済が混乱しているならそれも必要でしょう。しかし、今は国民はお金があっても使わない、または本当にお金がなく使えないため、2%のインフレ目標も達成できないデフレ経済です。国は、もっと安心して消費できるように国民にお金を行き渡らせる必要があります。企業に賃金上昇が期待できない今、政府しかその役目を果たせません。

以上のことは、一部の識者から声が上がっていましたが、大手メディアが発信することはありませんでした。10%の消費増税後、経済指標が明らかに悪化していることから危機感が広がっているのかもしれません。確実に風は変わりつつあります。