便利な社会を追求し過ぎた結果?長時間労働と他人の評価に縛られる日本人

「なぜドイツ社会は短時間労働でもまわるのか」という記事。このブログでも日本人は働き過ぎと主張してきたこともあり、興味深い内容でした。ドイツに約5年住んだ経験のある著者によるレポートです。

2018年のOECDのデータで、38カ国中最も短い労働時間なのがドイツで、日本は22位です。個人的には、移民社会のドイツが見習うべき国だとは思いませんが、合理的な考え方は大いに参考にすべきだと感じています。

ドイツでは「(雇用契約に基づいた)自分の仕事だけをすれば良い」という意識が徹底しており、また年24日以上の有休もしっかりとる文化が根付いています。残業がないわけではありませんが、他の人が帰らないから帰りづらいといった空気はないそうです。

それで不便な状況になったとしても、それを許容する文化がドイツには育っています。今度は自分が長期休暇をとり、迷惑をかけるかもしれないからです。ドイツにもしっかりと、相手を認める「お互い様」精神が根付いているのかと意外な気がしました。

一方日本では、同調圧力としての「お互い様」精神が横行しているのではないでしょうか。自分の仕事が終わっても、残業をしてでも他の人の仕事を手伝わないといけない無言の圧力。結局自分の仕事が終わっても帰れないのであれば、残業ありきでのんびりやればいいや、と思うのが自然の流れ。しかも、仕事内容より働いた長さが評価される要素になり、また残業手当も貰える。これでは、日本社会が長時間労働になるのは当たり前です。

さらにドイツとは違い、便利な社会を追求するあまり不便な状況を容認できず、迷惑をかける人に不寛容になってるように感じます。そうなると自分も迷惑をかけることもできず、仕事を早く切り上げたり、有休をとることに罪悪感を持ってしまっているのではないでしょうか。以下のまとめは、まさに日本人が幸せになるために意識を変える必要がある重要なポイントだと思います。

(ドイツは)お互いに迷惑を掛けあい、不便をかこちあいながら生きる社会なのである。

結局のところ、我々日本人は便利さを享受することに慣れている。それがお互いに首を絞めあいながら達成したものだとしても。そして、誰かに迷惑を掛けることには慣れていない。一度便利を享受してしまうと、不便な社会に移行していくのは難しいものだ。

迷惑と不便を許容しあい、他人が何をしようと同僚や顧客が自分にどのような評価を下そうと気にしない、というメンタリティの下で育たない限り、ドイツ式の休暇の取り方の導入は難しいというのが実感だ。