財政破綻リスクってどれほど?リスク管理の欠如がリスクを高める

「命を守るためにはコストがかかるんですよ!」。気迫の元政治家、橋本氏が吠えています。コストって何のことでしょう?どうやら、財政破綻リスクのことのようです。

「死亡者数を出して経済を回すのか、死亡者数は出さないが財政破綻のリスクがありますよ、国民のみなさんどっちをとりますか?と示すのが気迫の政治」だそうです。まず橋下氏には、財政破綻のリスクがどれ程なのか示して欲しいものです。

彼のような財政破綻論者(財務省を含む)は、「日本は借金が1000兆を超えている。借金が対GDPで200%を超えている」ことをリスクの指標として取り上げます。そして、このまま増え続けると金利が上がり、雪だるま式に借金増加が止まらなくなるとか、ハイパーインフレになると危機感を煽ります。

彼らは都合の悪いデータは無視するか、屁理屈でごまかします。グラフで見ると、10年国債金利は史上最低レベルにあり、インフレ率は目標の2%も達成できていないことが一目瞭然です。「国民一人一人に10万円を配るため借金を増やします」と決定しても、金利はぴくりとも反応せず、彼らが心配する円の価値が損なわれることによる円安にもなっていません。

10年国債金利の推移

インフレ率の推移


source: tradingeconomics.com

財政破綻リスクが本当に高い国のように、金利とインフレ率とも上昇しているのであればぼくも「財政破綻がー」と主張するでしょう。しかし現状はそうではないので、「じゃあ、金利とインフレ率が上がるまで借金増やしてもいいのでは」という結論になるのが自然なのではないでしょうか。見えない財政破綻リスクを恐れ、他国と比較し経済成長率と所得の伸びが異様に低く、地震や豪雨などの自然災害に弱い国になったのですから。

気迫の政治家は必要ですが、間違った認識を持った気迫の政治家は有害でしかありません。橋下氏の主張通りの政治が行われれば、コロナと緊縮のコンボで死者が増えるだけです。国民と政治家が「国の借金の嘘」を知るだけで、助けられる多くの命があるはずです。