レナウンが118年の歴史に幕。そして株はマネーゲームに

1902年創業のアパレル大手レナウンが、5月15日に民事再生法の適用を申立て即日受理されたことで、実質破綻することになりました。1カ月後に、東証一部から上場廃止されます。

レナウンはコロナ破綻といえるのでしょうか?コロナで百貨店が休業したことが、大きく影響したことは間違いありません。しかし近年は売り上げが低迷した状態が続いており、昨年10月の消費増税や暖冬により経営はさらに悪化していました。また、親会社の山東如意のグループ企業から53億円売掛金の回収ができなかったことも重なり、資金繰りが困難になります。不運が重なったともいえますが、経営の不振が続く中、中EC事業の転換などビジネスモデルを変えられなかったことが破綻につながったといえそうです。あまり好きな言葉ではありませんが、「ゾンビ企業」の代表例かもしれません。

ぼくはファッション関連に疎く、レナウンの強みや特徴に詳しいわけではありません。それでも中学生時代は、ブルーハーツの曲と斬新なアニメーションのCMで強烈な印象が残っています。そのCMが見たいため、レナウンがスポンサーの番組を選んでいたほどです。それが直接購買活動にはつながりませんでしたが、レナウンの名前は良いイメージとして頭にありました。

そんなレナウンが破綻し、6月15日は1円になるといわれている株がマネーゲームとして蹂躙されているのはショックな出来事でした。しかし破綻株が上場廃止前に、マネーゲームで乱高下する様は面白い現象だと思います。決して参加すべきではないと思いながら、つい手を出したくなる魔力を感じます。実際値動きをチェックし、20円になった時の買いたい衝動はやばかったです。

レナウンの破綻からも、アフターコロナはあらゆる産業で再編が加速することが予測されます。アパレルでいえば、EC事業や低価格商品に転換できない企業はレナウンの二の舞になるのは避けられないのではないでしょうか。一方で、ユニクロやしまむら、ワークマンなど時流に乗った勝ち組企業のシェアが拡大することになります。時代の流れとはいえ、歴史と個性のある企業が潰れるのは、一抹の寂しさを感じます。