本当の意味でのジョブ型雇用は浸透しなくても、年功序列は消滅する

春季労使交渉が始まり、「ジョブ型雇用の推進」がひとつのテーマとして話題となっています。

記事の中でも、「従来の画一的な日本型雇用慣行の限界が顕在化している」と指摘されています。つまり、これまでの年功序列での待遇アップに対応できなくなっている企業が増えているということです。

これからは、「働きに応じた給料しか出さないよ」という流れになっていくのでしょうか?果たして日本の企業が、欧米的な成果主義を取り入れることは本当に可能なのでしょうか?

ぼくの経験では、経営者の考え方が根本的に変わらない限り難しいと感じています。

これまで働いてきた中小企業では、「自分の仕事をきっちりやればよい」というジョブ型思考では評価されませんでした。仕事の内容より、口のうまいお調子者が評価され出世する世界です。そんな上司が、自分の立場を危うくする本当の実力者を、正当に評価できるのでしょうか?

例えば、3年働いた100人規模の産業機械メーカーでは、装置の据え付け、修理、メンテナンスを覚え、しかも英語の翻訳、通訳ができるため一人で海外出張をこなしていました。そんな人材は、社内でぼくを含め3人しかしませんでした。それでも会社からの評価は低く、今のパートより低収入という最悪の待遇でした。

その後転職を繰り返しましたが、これまでの経験を考慮されることは一切なく、新入社員に毛の生えた程度の待遇しか提示しない中小企業がほとんどでした。

ぼくが、サラリーマンを諦めた大きな理由はそこにあります。中途採用では低待遇で、いいように利用されるのが関の山だと。だったら気楽に働けるドライバーをしながら、不足分は完全に成果主義の副業で稼げばいいやと。(注:紆余曲折あり、サラリーマンに戻ることになりました)

日本で本当の意味でのジョブ型雇用が進むかは懐疑的ですが、これまでのような年功序列型の雇用を維持していくのは難しいでしょう。経営者だけでなく、被雇用者も考え方を変える必要がありそうです。