借金が多いから財政出動反対 VS. 需要が少ないから財政出動を

これ以上の財政出動で借金を増やし、将来世代のツケを増やすなとの論調が少なからず残る昨今。将来世代を心配してのことだと思います。しかし実際は、政府が借金を増やさなければ、将来世代がもっと貧しくなるのです。

消費増税やコロナ禍で旅行や外食の機会が減り、需要減で打撃を受けている産業を財政出動で救わなければ倒産企業が続出し、若者が将来働ける選択肢を減らすことになります。

日本ではバブル崩壊後デフレ傾向が続いており、潜在的な成長力に対する需要不足の状態が続いています。つまり、需要があれば規模を大きくしたり存続できていた企業が弱体化、もしくは倒産し、そこで働く人たちの所得も低迷したり、職を失ったりしているのです。

こんな状態が30年近く続いているのに、いわゆる「国の借金」を増やしていなければもっとひどいことになっていました。それを理解すれば、借金が多いことを理由に財政出動を求めるのは間違っていることが分かります。

算出の方法に問題があることが前提ですが、日本経済は約20兆円の不足していると政府は認めています。つまり、最低でも20兆円の財政出動をしないとゼロ成長も維持できないということです。

インパクトの大きい「借金」ではなく、需要の大きさで考えると経済の理解が深まります。少しでも多くの人が、経済に興味を持ってくれることが、デフレ脱却の近道なのだと思います。