アリの行列に渋滞はなし。利他的な人が増えれば社会は良くなる

「渋滞学」という分野があります。渋滞がなぜ起こるのか、起こさないためにどうすればよいのかを、数学や物理を使って研究するものです。渋滞が嫌いな学者が、25年前にシャレから始めた研究分野だそうです。ここにきて、その実績への注目が高まっています。

詳しくは知りませんが、数年前にテレビで紹介されたのを覚えています。渋滞が起こるメカニズムとして、緩やかな上り坂などでスピードがわずかに遅くなる箇所や、車間距離を詰めブレーキを踏む回数が多いときに起きやすいとか。逆に車間距離を保ち、一定のスピードで走れば渋滞は起きにくいというものでした。

研究ではアリの行列を分析し、アリは一定の距離を保っているので行列でも渋滞しないことを証明しています。個人的にそのような運転ができていたので、その正しさが実証されたことがうれしかったのを覚えています。

しかし、人の運転は相変わらず利己的で、1台でも前に行きたいために車間距離を詰め、加減速を繰り返すドライバーで溢れています。渋滞が起きるのは当たり前です。道が混んでくると隣の車線に割り込みをして、自分は割り込みされたくないため異様に車間距離を詰めるドライバーもいます。自分の馬鹿さをアピールしたいのでしょうか。

アリは集団でないと生き残れないため、利己的な行動で孤立するわけにはいきません。むしろ、利他的な行動で自分だけでなく、集団が生き残れることを進化の過程で学んできたのです。

人も同じで、利己的な行動をすると自分だけでなく、周りの人たちも不利益を被ることになります。それを知ってか知らずか、利己的な行動がやめられないのが人なのでしょう。アリでもできる簡単な行動ができない、人の退化が心配になります。